WORLD BLOCKCHAIN FESTIVAL2018を締め括る最後の登壇者はNOAHコインプロモーターの泉忠司氏であった。
今回、泉氏は特別ゲストを招き、NOAHプロジェクトの進捗状況の報告を行った。
まず、特別ゲストとして登壇したのは、フィリピンに本拠を置くブロックチェーン企業SCIの共同設立者であるMiguel Cuneta氏です。
①Miguel Cuneta
Miguel Cuneta氏はフィリピンに本拠を置くブロックチェーン企業SCIの共同設立者で、SCIはフィリピンで最初にライセンスされた中央銀行の仮想通貨取引所の1つです。
Miguel氏はフィリピンのBlockChainAssociationの創設メンバーであり、同国のビットコインとブロックチェーン技術のリーダーでもあります。
以下、Miguel氏の講演をまとめました。
・フィリピンでは金融インフラが非常に遅れている。
・フィリピンでは人口の40%、およそ4000万人以上の人々が銀行を使えていない。
・80%以上の人が銀行口座を持っていない。
・95%以上の人々がクレジットカードを持っていない。
・海外で働くフィリピン人が自国へ送金する際の手数料に困っている。
・フィリピンの人口の半分以上が25歳以下。フィンテック強化には期待できる。
・スマートフォンの普及率が高い。
・フィリピン人の約6000万人がインターネットを使っている。
・Facebookの利用者が世界最大。
・SCIはブロックチェーンを基盤としたファイナンシャルサービスの会社を2014年から運営している
・SCIのサービスにはモバイルウォレットや送金のプラットホームがあるので、仮想通貨の取引が可能になる。その拠点はもちろんフィリピンにある。
・SCIではビットコインをペソに替えたり、物やサービスに対しても決済を可能にするシステムを構築している。
・SCIはフィリピンの中央銀行からも支援を受けているので、仮想通貨取引に関して法的に問題なく事業を進めている。
・泉氏が言うように進化のためには障害がつきものである。だが、ブロックチェーンはこれからの未来を明るくする技術だということは間違いない。
②Nix Nolledo氏
Nix氏はODXと呼ばれる東南アジアで最大規模のブロックチェーンの会社のCEOです。
・Insular Life(フィリピン最大手の保険会社)
・IBPAP(フィリピンのビジネスプロセスアウトソーシング会社)
・EOS(ICOで約40億ドルの資金調達に成功した会社)
Nix氏は上記の会社の重役でもあります。
さらに、フィリピン人が選ぶフィリピン年間起業家賞にも選出され、TOYMと呼ばれる「フィリピンで素晴らしい男性」の1人にも選ばれた。
以下、NOAHプロジェクトとODXの繋がりをまとめました。
・ODXはフィリピンで最も注目を集めている上場企業の1つ。
・フィリピンの現状はインターネットの接続環境が悪く、常時接続できる環境ではない。
・日本の当たり前がフィリピンでは当たり前じゃない。
・モバイルデータ通信量も高く、常時接続ができない。
・目指しているところはフィリピンで「無料でインターネット」が使えるようになること。
・ブロックチェーン技術を使いインターネットアクセスの民主化を行う
・ユーザーの通信量が高くて使えないなら、企業側が払うことで宣伝効果にも繋がる
・現在、フィリピンではNOAHコインを使えるお店が増えてきている。NOAHコイン(ウォレット)を使うためにはインターネットに繋いでいなければならない。でも常時接続はできない。だが、ODXからモバイルデータをNOAHコインで購入できるため、インターネット接続ができない人でもNOAHウォレットが使えるようになる。
・インターネットの接続が当たり前じゃない国に対して普及させていく。
③RAUL L. LAMBINO氏
Raul L. Lambino長官はカガヤン経済区域局の最高経営責任者である。(CEZA)
2017年にはフィリピンドゥテルテ大統領の内閣閣僚に任命された。
CEZAは仮想通貨事業を展開する企業に対して優遇をしている。
NOAHエクスチェンジと呼ばれる「NOAH取引所」の開設する話が現在も進んでおり、CEZAとNOAHが協力をしてNOAHコインを基軸通貨とする取引所になる。
仮想通貨における基軸通貨はBTCが担っている。
アルトコインを購入する場合「BTCでETHを購入」「BTCでXRPを購入」が当たり前になっているが、NOAHエクスチェンジではBTCの役割をNOAHが担うことになる。
つまり、取引所でアルトコインを購入する場合は「NOAHコイン」を購入しなければならないことになる。
NOAHエクスチェンジで取引所トークンが発行される
取引所が独自に発行するトークンで、利用者や取引高に応じて価値が上昇する傾向があるのが取引所トークンの特徴です。
①BINANCEトークンは発行時から約60倍以上に高騰
②OKEXが発行しているOKBトークンは発行時から約7倍以上に高騰
③Huobiが発行しているHTトークンは発行時から約5倍以上に高騰
これらの取引所トークンは取引所と直結しているため価値が上がりやすいと言われているので、上記の理由を踏まえてNOAHエクスチェンジトークンも期待できる。
さらに、NOAHコインはそれまでイーサリアムベースのトークンとして発行されていたが、今後は独自ブロックチェーンで動かしていくことが決まりました。
現在の基軸通貨であるBTCや主要アルトコインであるETHやXRPに続き、NOAHコインの動きが活発になってきた印象を受けました。
開発が進まないようなプロジェクトばかりで不安を感じる日々が続いていましたが、NOAHプロジェクトのように開発が進み、実際にフィリピン内での決済手段としてもBTCに続き、NOAHコイン普及し始めているという事実確認ができたことがとても良かったです。
今後もNOAHプロジェクトから目が離せません。
泉忠司氏の登壇の様子