2018年10月13日さいたまスーパーアリーナで日本最大級のブロックチェーンの祭典「WORLD BLOCKCHAIN FESTIVAL2018」が開催されました。
基調講演として慶應義塾大学名誉教授,東洋大学教授の竹中 平蔵氏が登壇されました。
日本は極端に遅れている。
約40分間の講演の中で竹中氏は“日本がいかに世界から取り残されているのか”を頻りに伝えている様子だった。
毎年開催されている世界経済フォーラム(ダボス会議)では、 ビジネス、政治、アカデミアなどの社会におけるリーダーたちが連携することで世界・地域・産業の課題を形成し、世界情勢の改善に取り組む会議が行われています。
昨年までのダボス会議ではA.I(artificial intelligence)を取り入れた議題に挙がっていたが、今年のダボス会議では既にA.Iは当たり前で、次に考えるべきなのは”ブロックチェーンをどうやって実社会に取り入れていくのか?”これが議論されていたと竹中氏は語る。
世界はすでに「ブロックチェーン」に論点を向けて新たな社会を創ろうとしている。
だが、日本ではどうだ?
1日中、テレビをつけていても「ブロックチェーン」という単語など1回も出てこないだろう。
「A.I」どころか、メディアを埋め尽くしているのは芸能人のスキャンダル話ばかりだ。
芸能人のスキャンダル話に賛否を投じている日本が胸を張って「私たちの国は最先端だ!」なんて言えるはずがない。
ただ、これまでの話を聞いても実際に「どう遅れをとっているのか?」が、明確ではない。
1つ例えを挙げるとしよう。
中国にアリババという大手ECサイトがある。(Amazonの中国版とイメージをしていただきたい)
2017年度(2018年3月末)の売上高は4兆円超。株式時価総額は53.6兆円に達し、「日本で最大と言われるトヨタ自動車の約2倍。グローバルでもトップ10には入る」と言われており、株式市場からの評価も高い。今や中国はもちろん、世界の大企業へと成長している。
そんなアリババグループの急成長の鍵を握っているのが、「ビックデータを活用するテクノロジー」だ。
アリババは小売事業に加えて「アリペイ」という決済システムを国内に普及した。アリペイはキャッシュレス決済に加え、公共料金の支払い、個人間の送金、資産管理、信用スコアといったさまざまな機能をユーザーに提供することで、「中国人の生活に欠かせない、スーパーアプリに成長した。
中国のみならず、アリババは6.2億人のユーザーがいる。
もう「現金社会」では無くなっているのだ。
そして、竹中氏は衝撃的な一言を放ったのである。
竹中氏は政治家であった経歴から、現在も政治経済界隈での人脈は強く、未来の日本について語る機会も多いが、日本を動かしている中心部は迫りくる変革への危機感が全くないと語ったのである。
学び続ける事が成功の秘訣
そう切り出すと、今後重要になってくるポイントを語り始めた。
ドイツのメルケル首相は「ビックデータ×〇〇◯」この〇〇◯を発見して、実践した者が今後勝つと語ったと言う。
時代は進化を続けている。
世界では「ブロックチェーン」「フィンテック」「ビックデータ」と議論をされているにも関わらず、日本では加計学園の問題などネガティブなニュースでしか議論をしていないし、今あるサービスで満足をしている。
つまり、世界は失敗を恐れずに進み続けているのに、日本は現状維持を好んでいるのだ。
こんな現状もありながら、竹中氏は「常に学び続けることが大事だ」と語った。
一度、大学を卒業したからと言って、満足してはいけない。
新たな知識や技術を学びたいのであれば、また大学に入り直して勉強するでも良し。
世界の変化に気づいて適応しようとする人間が勝ち続けると竹中氏は語った。
もしかしたら、これは単純に国民が「平和ボケ」をしているだけなのかも知れない。